星空スケッチ図の作り方

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この頁では、公転軌道上の惑星の位置を示す図(図3)の情報を使い、西方向の 星空スケッチ図(図1)を描く手法を説明します。



図3は春分の日の日没30分後

図3に以下の前提を入れます
1 各惑星と月の公転面はすべて一致するとし、惑星の軌道は太陽中心の円だとする
2 太陽、惑星、月はその中心がその天体の位置を表現するものとし、
  それらの大きさは便宜的であり意味を持たない
3 月の位置は地球からの方角を意味するものであり、両者間の距離は不正確
4 この図の日時は春分の日の日没30分後だとし、
  その日時に実際に図3どおりの位置関係であるか否かは問題としない。
5 観測地点は東京とする



図3から(分度器を使って)次の測定値を得ます
地球から太陽の方向を基準として反時計回りに
火星は 13度
イの金星は 21 度
ウの金星は 35 度
月の方向は 60 度



春分の日に太陽は春分点にあるため、上で求めた角度は春分点からの離角になります
黄道上の天体は春分点からの離角を与えると赤経赤緯が求まります 求め方
火星    12.0°, 5.1° 
イの金星  19.4°, 8.2°
ウの金星  32.7°, 13.2°
月     57.8°, 20.1°


赤経赤緯が与えられた天体は、観測日時と観測点の緯度が与えれれれば方位角、仰角が 算出できます。 求め方


まず南西から北西まで範囲で方位角を示す線と、天頂までの範囲で仰角を示す線を入れます。
この範囲では多円錐作図法が有効です。
次に、天の赤道を重ねます(天の赤道上の点は経度2度単位、煩雑ゆえ他の緯線は省略)




これに、先に求めた赤経、赤緯の情報から各天体を置くと次の最終的なスケッチ図が出ます


左右は方位角で南西から北西までの幅90度、上下は仰角で0から90度まで
4つの赤点で示した天体は下から火星、イの金星、ウの金星、月の順


金星の見え方

金星と地球の公転